AIのビジネス活用

営業の議事録作成はAIで自動化!ChatGPT活用による時短と質向上

商談後に「議事録作成で1時間消えた…」「まとめきれず上司への報告が遅れた」――営業担当なら誰もが経験する悩みです。
営業活動において議事録や要約の作成は欠かせない業務ですが、大きな負担となっているのも事実です。

そこで注目されているのが ChatGPTなどの生成AIを活用した議事録・要約の自動化。本記事では、AIを使って面談メモを素早く整理し、質の高い議事録を作成する方法から、営業現場での実践的な応用例までご紹介します。これらを取り入れれば、書類作成の時間を大幅に削減し、次の商談準備や提案活動に集中できるようになります。

1. 面談メモから議事録を作成する基本手順


顧客との面談後、断片的なメモから整理された議事録を作成する手順を解説します。

準備:メモの取り方のコツ

AIを効果的に活用するには、面談中のメモの取り方から工夫するとより良い結果が得られます。

  • 時系列を意識する:発言の順序がわかるようにする
  • 話者を明記する:「C社鈴木部長:」のように誰の発言かを記録
  • キーワードやポイントに印をつける:「!」や「※」などで重要点を示す
  • 質問と回答をセットで記録:前後関係がわかるようにする

ステップ1:メモをAIに入力する

以下は顧客との商談メモです。これを整理して議事録形式にしてください。
日時:2023年10月15日 14:00-15:30
場所:A社会議室
参加者:A社 鈴木部長、田中課長、当社 佐藤、山田【メモ内容】
・挨拶、前回の振り返り
・鈴木部長:現在の課題は納期遅延。特に月末に集中する傾向。
・システム導入の目的を確認→業務効率化と納期厳守
・現状のフロー説明(田中課長):受注→在庫確認→発注→納品の流れ。在庫確認に時間。
・当社佐藤:システム機能の説明。在庫自動確認機能について詳細説明。
・田中課長:他社システムとの連携は?→APIでの連携可能と回答
・コスト面の質問:初期費用と月額、カスタマイズ費用について説明
・鈴木部長:決裁者は常務。来週プレゼンの機会あり
・次回:10/25 常務含めた最終プレゼンの日程調整
・資料送付:API連携事例、コスト詳細見積もり


 

ステップ2:出力された議事録の確認と微調整

AIが生成した議事録を確認し、必要に応じて情報の追加や修正を行います。特に以下の点をチェックしましょう:

  • 重要な決定事項が正確に記録されているか
  • 次のアクションアイテムが明確か
  • 敬称や社名などの表記が適切か
  • 機密情報や不適切な内容が含まれていないか

ステップ3:社内用と顧客共有用の議事録の分離(必要に応じて)

場合によっては、社内用と顧客共有用で内容を分けることも有効です。

先ほどの議事録を、以下の2種類に分けて作成してください。
1. 顧客共有用:事実確認を中心とした客観的な内容
2. 社内用:営業視点での気づき、戦略的判断、次のアクション含む


 

2. 議事録テンプレートを活用した効率化


毎回同じ形式の議事録を作成する場合は、テンプレートを用意しておくとさらに効率的です。

基本的な議事録テンプレート

以下の商談メモを、このテンプレートに沿って整理してください。
<議事録テンプレート>
■会議概要
日時:
場所:
参加者:■議題と討議内容
1. 前回の振り返り:
2. 顧客の現状と課題:
3. 当社提案内容:
4. 質疑応答:■決定事項■次のアクション
1. 当社側:
2. 顧客側:■次回予定<商談メモ>
[ここにメモを貼り付け]


 

営業プロセス別のカスタムテンプレート例

商談の段階に応じたテンプレートを用意しておくと、より目的に合った議事録が作成できます。

初回訪問用テンプレート

以下の初回訪問メモを整理してください。特に顧客の課題とニーズ、決裁プロセス、競合状況に注目してまとめてください。<議事録テンプレート>
■訪問概要
日時:
企業名:
面談者:
当社参加者:
■企業情報
業種/事業内容:
企業規模:
組織構造:■現状の課題とニーズ:■決裁プロセスと関係者:■競合状況:■次のアクション:■フォロー予定日:<訪問メモ>
[ここにメモを貼り付け]


 

提案フォローアップ用テンプレート

以下の提案後フォローアップの商談メモを整理してください。特に提案に対する反応、懸念点、競合との比較、成約確度に注目してまとめてください。
<議事録テンプレート>
■フォローアップ概要
日時:
企業名:
面談者:
当社参加者:■提案内容の振り返り:■顧客の反応と評価:■懸念点・障壁:■競合との比較状況:■成約確度と理由:■クロージングに向けた次のアクション:■想定クロージング時期:

<商談メモ>
[ここにメモを貼り付け]


 

3. 対面会議の録音データからの議事録作成

最近のスマートフォンやボイスレコーダーには、音声文字起こし機能が搭載されているものが増えています。これらを活用すれば、さらに効率的に議事録を作成できます。

音声文字起こしからの議事録作成手順

  1. 商談を録音する(必ず顧客の許可を得ること)
  2. 音声文字起こしツールで文字に変換(iPhone、Android、専用アプリなど)
  3. 文字起こしデータをAIに入力

以下は顧客商談の音声文字起こしデータです。話者が混同していて読みにくいため、整理して議事録形式にしてください。「当社」と「A社(顧客)」の発言を区別し、議題ごとにまとめてください。[ここに文字起こしデータを貼り付け]


 

会議ツールの文字起こし機能とAIアシスタントの連携

現在、多くのオンライン会議ツール(Microsoft Teams、Zoom、Google Meet等)には自動文字起こし機能が標準搭載されています。この機能を活用すれば、オンライン商談の内容を自動的にテキスト化できます。

会議ツールの文字起こし機能を活用した議事録作成フロー

  1. オンライン会議の文字起こし機能を有効にする
    • Teams: 会議中に「その他のアクション」→「文字起こしを開始」
    • Zoom: 設定から「文字起こし」を有効にし、会議中に「文字起こし」ボタンをクリック
    • Google Meet: 会議中に「その他のオプション」→「字幕」をオン
  2. 会議終了後に文字起こしデータをダウンロード/コピー
    • 多くの場合、会議終了後にテキストファイルとして保存可能
    • クラウド上に自動保存される場合もあり
  3. AIアシスタントで整理・構造化
    • 文字起こしデータをAIアシスタントに入力
    • 以下のようなプロンプトで効率的に議事録形式に整理

以下はTeamsの文字起こし機能で自動生成されたオンライン商談の記録です。
この生データを整理して、以下の形式の議事録に変換してください。1. 話者を明確に区別し(当社/顧客)、発言を適切に要約
2. 議題ごとにセクション分け
3. 決定事項と次のアクションを明確に抽出
4. 冗長な表現や不要な繰り返しを削除
5. 専門用語や略語は正しく表記[ここにTeams/Zoom/Meetの文字起こしデータを貼り付け]


 

文字起こしの精度向上のためのコツ

  • オンライン会議の場合は、1ユーザーごとに別アカウントでの参加にすることで、議事録の記録精度が向上する。
  • 多人数参加の対面会議の場合は、発言の前に名前を言う: 「〇〇です。~について質問があります」など
  • はっきりと発音する: 特に専門用語や固有名詞
  • 適度な間を取る: 話者が切り替わる際に少し間を置く
  • 良質なマイクを使用する: 音質が文字起こし精度に直結

AIアシスタントを活用した議事録作成の効率化



会議の文字起こしデータから質の高い議事録を作成するプロセスをさらに効率化したい場合は、アーガイルの『AIアシスタント』の活用がおすすめです。AIアシスタントは、GPT-5やClaude 4.1、Gemini2.5などの最新AIモデルを使いやすいインターフェースで提供し、企業のセキュリティポリシーに準拠した環境で利用できます。
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議事録の質を高める追加指示

文字起こしデータから議事録を作成する場合、以下のような追加指示を加えるとより良い結果が得られます。

以下の点にも注意して整理してください。
1. 冗長な表現や繰り返しを省略する
2. 専門用語や略語がある場合は正式名称に修正する
3. 話の流れが分かりにくい部分は、論理的に並べ替える
4. 重要な数字(予算、納期、数量など)は太字にする
5. 明確な決定事項と保留事項を区別する


 

4. 営業シーン別の応用例と実践テクニック


さまざまな営業シーンでの具体的な応用例をご紹介します。

複数顧客との商談内容の比較分析

同じ製品・サービスについて複数の顧客と商談した内容を比較分析することで、提案の改善点や共通する懸念点を見つけられます。

以下の3社との商談議事録を比較分析してください。
1. 各社に共通する関心事項と懸念点
2. 会社ごとの特有のニーズや反応の違い
3. 価格感応度の違い
4. 決裁プロセスの違い
5. 提案内容の改善点
[ここに3社の議事録を貼り付け]


 

顧客の反応とニーズの深堀り分析

議事録から顧客の真のニーズや心理を読み解く分析も有効です。

以下の商談議事録から、顧客の真のニーズと心理を分析してください。
1. 表面上の要望と根本的な課題の区別
2. 特に強い関心を示した点(発言や質問から推測)
3. 懸念や抵抗を感じている可能性がある点
4. 競合と比較している可能性がある観点
5. 次回商談で深堀りすべきポイント[ここに議事録を貼り付け]


 

提案資料への反映

議事録の内容を次回の提案資料に反映するための指示も効果的です。

以下の商談議事録を基に、次回プレゼンテーションで強調すべきポイントをまとめてください。
1. 顧客が最も関心を持った製品/サービスの特徴
2. 顧客固有の課題に対する解決策
3. 想定される質問と回答案
4. 競合対策として強調すべき差別化ポイント
5. 提案資料に含めるべき具体的な事例や数値[ここに議事録を貼り付け]


 

長期商談の経過サマリー作成

複数回にわたる長期商談の経過を簡潔にまとめるのにもAIが役立ちます。

以下の3回分の商談議事録を時系列で分析し、商談の進捗サマリーを作成してください。
1. 課題認識の変化
2. 提案内容の発展
3. 主な決定事項と残された懸案事項
4. 競合状況の変化
5. 成約確度の推移と根拠
6. 最終決定に向けた残りのステップ[ここに3回分の議事録を貼り付け]


 

5. 営業活動の質を高めるAI活用の発展的テクニック


議事録作成の先にある、より高度なAI活用法についてご紹介します。

顧客の言葉を活用した提案書作成

顧客自身が使った言葉やフレーズを活用すると、提案書の説得力が高まります。

以下の議事録から顧客自身が使った重要なキーワードや表現を抽出し、それらを活用した提案書の導入部分(300字程度)を作成してください。特に顧客の課題認識や期待を表す表現に注目してください。
[ここに議事録を貼り付け]


 

商談QAライブラリの構築

頻出する質問とその回答をライブラリ化しておくと、準備の効率が上がります。

以下の10回分の商談議事録から、頻出する質問と効果的だった回答を抽出し、カテゴリー別にまとめてください。
1. 製品機能に関する質問
2. 価格・コストに関する質問
3. 導入プロセスに関する質問
4. 競合比較に関する質問
5. サポート体制に関する質問
[ここに複数の議事録を貼り付け]


 

営業トークスクリプトの最適化

効果的だった説明や質問を分析し、営業トークを改善できます。

以下の成約に至った5件の商談議事録を分析し、特に効果的だったと思われる以下の要素を抽出してください。
1. 課題を引き出すための質問
2. 製品・サービスの説明で反応が良かった表現
3. 懸念点への効果的な対応例
4. クロージングにつながった決定的な説明やアプローチこれらを基に、商談の流れに沿った推奨トークスクリプトを作成してください。
[ここに複数の議事録を貼り付け]


 

次回商談シナリオのプランニング

議事録を基に、次回商談での最適なアプローチを計画できます。

以下の前回商談の議事録に基づいて、次回商談のシナリオプランを作成してください。
1. 確認すべき前回のフォローアップ事項
2. 深堀りすべき顧客ニーズや懸念点
3. 提示すべき新たな情報や提案
4. 想定される質問と回答案
5. 獲得を目指すべき次のコミットメント
6. 商談の理想的な流れ(時間配分含む)
[ここに議事録を貼り付け]


 

6. AIを活用した議事録作成の注意点とベストプラクティス


AIを活用する際の重要な注意点とコツをまとめます。

情報セキュリティと機密保持

  • 個人情報の匿名化:顧客の個人名や連絡先などはイニシャルや役職名に置き換える
  • 機密情報の削除:価格交渉の詳細や極秘プロジェクト情報などは削除または伏せ字に
  • 社内専用AIの利用:可能であれば、社内専用のAIツールを使用する

精度と質を高めるためのコツ

  • コンテキストの提供:商談の背景や目的を冒頭で説明する
  • 専門用語の補足:業界特有の用語や略語は初めに説明を加える
  • 重要度の明示:特に重要な点にはその旨を指示する
  • フィードバックの活用:生成された内容を改善するための具体的なフィードバックを行う

効率的なワークフロー構築

  • テンプレートの保存:よく使うプロンプトテンプレートを保存しておく
  • 議事録のバージョン管理:日付や版数を明記し、更新履歴を残す
  • チーム内での共有と標準化:効果的なプロンプトやテンプレートをチームで共有する

まとめ:AI活用で変わる営業活動の未来

生成AIを活用した議事録作成は、単なる作業効率化にとどまらず、営業活動全体の質を高める可能性を秘めています。適切に活用すれば、以下のような変化をもたらすでしょう:

  1. 顧客との対話時間の増加:事務作業の時間が減り、顧客と向き合う時間が増える
  2. 情報の質と一貫性の向上:標準化された形式で情報が蓄積され、組織的な知恵となる
  3. データに基づく営業戦略:蓄積された議事録から傾向分析が可能になり、戦略立案に活かせる
  4. 新人営業担当者の早期戦力化:ベテランのノウハウが形式知化され、学習が加速する

AIは営業担当者の「代替」ではなく、より価値の高い活動に集中するための「増幅装置」です。議事録作成という一見地味な業務からAI活用を始めることで、営業活動全体のデジタルトランスフォーメーションへの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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